毎日ドラマだと疲れませんか?〜進歩の方程式[安定∞変化⇨進歩]の考察〜

・先日、とある学生の悩みに僕は耳を傾けた。彼曰く、「味気ない、無臭で、灰色で、マンネリで埋めつくされた終わりなき日常から脱出したい!」と。
・で、僕は「毎日がドラマだと、疲れませんか?」と投げ返した。
・彼曰く、「確かにそうですね…、そうかも知れないですね…」彼の心に波紋を起こす一石を投じたらしい。
・この会話のキーワード、安定[日常]と変化[非日常]。
 
・個人にも、社会にも、世界にも当てはまる不変の真理の一つ。
・それは、安定と変化のバランスが求められること。
個人も、社会も、世界も安定と変化の往還運動の中で、進化・発展を遂げてきたのではないだろうか?
・ある瞬間、ある時代で個人を、社会を、世界を切ってみると、安定と変化のいずれかに偏っている断層が見えるはず。

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・太古に想いを馳せてみよう。狩猟時代、現代の僕らから見ると毎日がドラマだったはず。でも獲物を取れない日が何日も続くと死に直結する過酷さと裏腹な世界だったはず。安定と変化の重りを天秤に乗せると、狩猟時代とは、変化に大きく傾いていた時代だったのだろう。
 
・そして人類は、農耕・牧畜の技術を偶然発見し、農耕時代の幕を拓く。
・この時代は定住して1年のサイクルで植物や動物を育むルーティンを地道に積み重ねる。ルーティン作業の果実として、狩猟時代を凌駕する食物の安定供給を実現する。
・口説くなるけど、安定と変化の重りを天秤に乗せると、農耕・牧畜時代とは、安定に大きく傾いていた時代だったのだろう。
 
・食物の安定供給により、生きるために費やす時間から人類は解放され、よりよく生きるための時間を獲得したのだろう。
・そこから、芸術、哲学、組織、法律等の今日に脈々と連なる文化や社会を生み出すことができ、人類は発展の軌道ルートに乗るに至ったのだろう。
 
・そうだった、ここで僕は歴史を物語りたいのではなく、安定と変化のバランス・効能を物語りたかったんだ。
安定と変化、どちらが良い悪いではなく、安定があるから変化を生み出すことを可能ならしめ、変化があるから安定を求めるという往還運動で人類は発展してきたと思うんです。つまり、どちらも必要で、バランスが必要になるということ。
・ここで、話のレンズを冒頭の学生君の悩みにパンしてみて、個人にとっての安定と変化について述べますね。
 
・進歩にはチャレンジが必要です。安定から抜け出して、変化の大海原にダイブするように。
・パパの眼差し[安定]があるから、これまで手を出さなかった遊具にトライする[変化]する娘があるように。
・家庭のリラックス[安定]があるから、旅[変化]に出れるように。
・日本人としてのアイデンティー[安定]があるから、世界に羽ばたける[変化]ように。
・安定の母港を持たずに飛び出すのは単なる根無し草で、いつかバーンアウトしちゃう危険を孕むよね。
 
・一方で、変化が常態化すると、視野・視点・視座が狭くなる。
・高速で車を飛ばすと視野が狭くなるように。
・遅刻間際で人ごみをかき分けて進むと、周囲の人の表情が目に入らないように。
・日替わりで刺激的なことに身を浸し続けると、俺、何やってるんだろうと自問するように。

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・そう、個人の長い人生をある刹那でぶった切ると、安定と変化の分銅の天秤バランスはどちらかに偏っていますよね。
・まずは、今の自分はどちらに偏っているか自覚することが大事だと思うんだ(というか、多くの人は自覚してるでしょう)
・で、進歩する、個人なら1㍉成長するために、幸せになるためには、偏り過ぎている端からジャンプしてもう一方に移る必要がありそうです。
・なぜなら、安定と変化の終わらない往還運動の果てに個人の成長と幸せがあるはずだから(と、僕は思う。これが結論です)
 
・で、皆さんに投げかけです(僕も自問します!)
・今この瞬間のあなたは、走ってますか?身動きできなくなってますか?
・身動きできないなら、日記をつける、会社の行き方を変える、散歩に出る、何か変化を!出来ることから!
・走っているなら、立ち止まってリフレクションしてみましょう!何を感じますか?何が見えますか?次に繋がる何かが立ち現れる兆しが掴めましたか?

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